電力の自由化が始まって2年以上が経過しました。

スタート時期は会社数も少なかったのですが、現在はそれなりに選択肢も増えて、どれにするか迷うくらいになりました。

原発反対派の私としては、自然エネルギーの電力会社に切り替えたいところですが…

色々な会社の料金プランやメリットを比較したところ、なかなか厳しい現実がありました。

既存の大手電力会社は、自由化のタイミングで既存の料金プランを変更しており、
変更前から利用している人は、そのままのプランが適応されますが、変更後に一度でもプランを変更したら、元のプランには戻れないという仕組みです。

そして、新規参入の電力会社は、変更後の新プランをベースに「うちの方が安いよ~」と謳っている訳です。

エコキュートとか使っている夜間使用量が多いウチとしては、変更前のプランの方がお得なんですね。

調べたところ、既存プランよりも安くなる会社は一社も見つかりませんでした。

ちょっとの差なら自然エネルギーを選ぶところですが、年間で数万円の差になりそうです。ウ~ン…

マンションやアパート暮らしであれば良いですが、戸建てで、蓄熱暖房機器やエコキュート等の温水器を使う家にとって、電力自由化というのはメリットが無い訳です。

「他所に行きたいなら行っても良いけど、もう二度とウチのお得なプランは選べないよ!」って、足元見られているような気分です。

原発反対でも、他所の会社に移るのは小さな抵抗でしかなく、その抵抗の代償は大きい訳で、結局は既存の電力会社からは逃げられない仕組みがあります。

どうにかならないものでしょうか。

一つのアイデアとして、夜中に電力を使う機器からの脱却があります。

例えば、エコキュートから太陽熱温水器に切り替えるのです。


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引用:太陽熱温熱器

ちなみにエコキュートの使用ワット数を見ると、全然エコではありません。

それでも、夜中に電力の安いプランにすれば驚くような金額にはなりませんが、ここに落とし穴があります。

夜中が安い=その分、日中が高い ので、他の電力使用量金が上がってしまうのです。

夜中の料金は安いからエコキュートは安いでしょ!?
(【本音】でも、その分、他の電気料金は上がっちゃうけど…)って事ですね。

ですから、夜中に電力を使用する仕組みから脱却すれば日中に安いプランに切り替えができる訳で、
日中が安いプランであれば新規参入会社でも良くなるわけです。

デメリットとしては、新しい機器の導入費用でしょうか。

ただ、仕組みは簡単なのでDIYキットなども販売していますし、業者に取り付けを依頼したとしても、20万円前後からのプランもあるようなので、数年のランニングコストで回収可能だと思います。

初めはこの選択肢を選ぼうと思いましたが、ウチは電気蓄熱暖房器という夜間電力をガンガン使う機器も抱えている為、まだ検討中な訳です。

二つ目のアイデアは、発想の転換!

「もう電力会社には頼らずに自家発電にしてしまおう!」という考え方。

「オフグリッド」という言葉をご存知でしょうか。

グリッドとは送電系統。その送電系統と繋がっていない状態(オフ)の電力システムのことです。

調べたら電力会社に頼らないで生活している方は結構いるのです。

基本は自家発電。足りなくなったら電力会社から買うという半オフグリッドの方も沢山います。

ですが、もう電線も電気メーターも撤去した強者もいらっしゃいます。

電気代タダ!自然にも優しいエネルギーだし、災害時の停電も無関係です。

この憧れを手に入れる為には太陽光パネル等蓄電池が必要になります。


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蓄電池の分野では鉛蓄電池やリチウムイオン電池などがありますが、性能が高いリチウムの方も各社頑張って開発しているようですね。

例えば、テスラ社が販売するパワーウォール2は、13.5kwhで61万7千円という価格だそうです。

ですが、この方式でオフグリッドを目指すなら(超概算ですが)200万円前後はするのではないかと思います。

これを安いと見るか高いと見るかは人それぞれですが、
この金額を月々の電気代で回収するのにはかなりの年月が必要ですし、

機器の耐用年数・トラブルによる買い替えリスクまで考えると普及しない理由も納得です。

原発反対派でも原発の電力を使用しているようでは、原発は無くなりません。

原発を無くす一番の近道は、原発を使う必要が無い、稼働する必要が無い、画期的なサービスの誕生ではないでしょうか。

各家庭が当たり前のように自家発電になれば、電力会社は不要ですし、原発を稼働する大義名分は無くなります。

その為には、オフグリッドのコストが劇的に落ちなければブレイクスルーは起こらないのではないでしょうか。

その視点から上記のリチウム電池を見ると、安くなったと言っても「常識」になるには程遠いと感じてしまいます。

結局、電力会社の高い言い値でも、毎月電気代を払って電気を買うのが一番無難なのか…

殆どの方がそうなってしまうと思いますが、未来の光もあるようです。

このニュースは面白い!

太陽光発電を激安に ハウステンボスで「革命」実験

■太陽光発電、コスト4分の1めざす

 これまで太陽電池はシリコンなどの固い基板の上に実装していましたが、僕たちが開発しているのは、薄いペラペラの基板です。あまり技術的なことは言えないけれど、プラスチックのような材料を使い、輪転機で印刷するので安価に大量生産できます。技術を持つポーランドのベンチャー企業「サウル・テクノロジーズ」にハウステンボスが投資し、開発を後押ししてきて、やっと実用化まであと一歩のところまでこぎ着けました。

 これが実用化すれば、従来の4分の1程度のコストで太陽光パネルができるようになります。製品としてはほぼ完成しているので、あとはうまく生産ラインに乗せられるかが勝負です。今、工場の建設準備を進めていて、1~2年後には完成するでしょう。

 太陽光発電のコストは現在、1キロワットあたり24円程度です。新しい太陽光発電技術なら、これが6円程度に劇的に下がります。これは石油よりもちろん安く、石炭並みかそれよりも安い水準です。そして太陽光で全ての電力需要がまかなえるようになります。

 太陽光では夜は発電できません。そこで、並行して電気をためておく蓄電池も開発しています。現在のリチウムイオン蓄電池はレアメタル(希少金属)を使うため高価で、発熱しやすく、充電の回数にも限界があります。そこでリチウムイオン蓄電池の4分の1程度のコストでつくれて、発熱や発火の危険がなく、電気を効率よく蓄えられ、しかも充電回数を数倍以上にできる理想的な電池を開発しています。植物系の原料を使い、安価に生産できるのも強みです。この「植物蓄電池」のパイロット工場も現在建設中です。

■太陽電池と蓄電池、長崎から世界へ


「変なホテル」では、既存の太陽光パネルと水素システムも実験してきた(長崎県佐世保市)

 この蓄電池と新しい太陽電池の実証実験をハウステンボスで行います。実用化できると確かめたら、「変なホテル」に使うんです。1年中、外部に頼らず、自前でエネルギーを調達できるようになりますよ。

 実証実験が終わったら、植物蓄電池と太陽電池の大工場を長崎につくりたいと思っています。そして長崎の港から世界に輸出していくんです。広大な敷地に工場棟が立ち並ぶ日が近い将来、来るでしょう。前回、ハウステンボスの周りに城壁を造って、中を工場にするとお話ししましたが、電池工場には時間的に間に合わないですね。

 この技術は本当に面白いと思います。2018年の秋ぐらいに記者会見して全世界にお披露目し、世界市場に売り込んでいきたい。東京とニューヨークでの会見を検討しています。リチウムイオン蓄電池に代わる未来の蓄電池だから、カッコいいデザインにしてお見せしたい。製品は2年ぐらいで減価償却できる見通しで、そうすると3年目から電気代がタダになる計算です。自然エネルギーの電気を24時間365日、自由に使える時代が来るのです。

■第4次産業革命、クリーンなエネルギーで成就

 これで何が起こるかというと、安全性の懸念がある原子力発電や大気を汚す化石燃料を使う火力発電所が要らなくなります。化石燃料の時代が終わるのです。僕が思うに、第一次産業革命は石炭と蒸気機関の利用で、力織機(りきしょっき)などが実用化され、いち早くこのエネルギー革命を実現した英国が世界を制しました。

 第2次産業革命は石油と電気の時代で、ガソリンで走る自動車が誕生し、飛行機が飛んで米国が覇権を握りました。第3次産業革命はコンピューターがけん引しましたが、化石燃料に頼るという意味では第2次産業革命を引きずっているともいえます。

 現在進んでいる第4次産業革命は、あらゆるモノがネットにつながるIoTやAI(人工知能)が主役といわれています。しかし、僕はエネルギー革命も同時に起こらないといけないと思っています。背後にあるエネルギーの方が実は大事で、その主役が自然再生エネルギーによる電力なんです。このエネルギー革命をハウステンボスが担おうと本気で考えています。

太陽光パネルがぺらぺらになる!?

リチウム電池の4分の1のコストで、効率も寿命も劇的に良くなる!?

そして、2年で減価償却できて3年目から電気代がタダ!?

いや~実に面白い!

2018年秋ってもうすぐじゃないですか!?

2年で減価償却なら切り替えない訳がない!

これが世に出たら速攻でオフグリッドに切り替えようと思います。

あっちの勢力に潰されないように実現して頂きたいです。

どんな利権がらみにも邪魔させないくらい、大勢が注目するべきですね。

電力自由化の話しから、自家発電化の話しまで飛躍してしまいましたが、この分野は本当に期待しています。

微力ながら本気で応援します。